『エペソ』とは愛されている者という意味があるそうです。
このエペソ人への手紙という宛名そのものがまさしくこの手紙が記された目的を言い表していると言えます。すなわち、私たちは神に愛されるために生まれた。
エペソは商業都市として栄えると共に、ギリシャ哲学が生まれてきました。人間が万物の尺度であり、絶対的な普遍的な真理は存在しないという人間中心的な哲学があり、神々の存在を排し、万物の根源を探求する自然哲学も生まれてきました。
このような思想的環境の中でパウロがエペソの人々に伝えたことは、
①万物の源には、万物を創造する神が存在していること
②人は神によって創造されたこと。
③人は愛されるという目的をもって造られたこと。
④造られた人の生きる目的は、私たちを造って下さった父なる神様をほめたたえること。でした。
万物を創造する唯一の神が存在しているという真理はギリシャ人にとってははじめて耳にする驚くべき真理でした。神を否定する物質主義、進化論において人は生きる意味を見出せません。
人は神に愛されるために造られ、神を愛し、またお互いを愛するために生きています。神と人は互いに応答しながら生きるように造られたのです。
人が人を大切にしなければならない根本はこの真理にあります。
20221.30 茅ヶ崎集会、片瀬山集会学び会