ラケルの悲しみと神の愛
あらすじ
- ヤコブはラバンの次女ラケルを愛していたのでラケルとの結婚を願っていた。29:18
- しかしラバンはヤコブを欺き、長女であるレアを第一夫人としてヤコブに与えた。
- ラケルはその後第二夫人としてヤコブの妻となった。29:27
- それでもヤコブはラケルを愛していた。29:20,30
- レアとラケルはヤコブに対する愛情争い、出産する子供のことで血肉の争いに巻き込まれた。
- レアには次々と子供が生まれたが、ラケルには子供が生まれなかった。29:31
- ラケルは死にたいほど苦しみ、そばめのビルハにダンとナフタリの二人の子どもを産ませた。30:1~8
- 神はついにラケルの願いを聞き入れ、身ごもって男の子を産んだ。30:22
- その子をヨセフと名付けた。
- めぐみによりラケルに二人目の子が与えられた。しかし、ラケルは難産で出産後、すぐに亡くなった。息を引き取る寸前にその子をベン・オニ(苦しみの子)と名付けた。夫ヤコブはベニヤミン(幸いな子)と名付けた。35:18
ラケルの結婚生活
- ラケルは夫に愛されていたが、子がないためレアからはさげすまれていた。
- ラケルは夫に愛されていたが、第二夫人のため立場が低かった。
- ラケルが自分の立場を高くするためには、レアより先に長子を産み、レアよりも多くの男の子を産む必要があったが、その願いはかなわずにいた。
- レアとの激しい競争、確執、ねたみ、裏切り、憎しみながらも一緒に暮らす苦しみ。
- 不妊の苦しみ
- ヤコブのラケルの不妊に悩みはしたが、そこは神様の主権であることにヤコブもどうすることもできないことを知っていた。30:1,2
- ラケルもそのことは知っていたので神に深く願い求めていた。
- ラケルにはヨセフとベニヤミンの二人の子が与えられた。
黙想
- ラケルは自分の生涯をどう見ていたか。
- ラケルがベニヤミン(幸いな子)をベン・オニ(わたしの苦しみの子)と名付けたこの御言葉により、結婚後のラケルの生涯は苦みで満たされていたことが想像できる。
- 幸せな娘時代を送っていたラケルがヤコブに愛され幸せな結婚をまじかに夢見ていた。しかし、ラバンとレアの欺きにより、結婚当初よりその夢は崩され、姉との激しい確執の中で生きることとなった。嘆きの人生が突如始まってしまった
- 神に祈り続けやっと祈りが応えられ与えられた最初の子、ヨセフも野獣にかみ殺されてしまったと聞き、最愛の子さえも失った悲しみに打ちひしがれた。
- やっと二人目の子どもが与えられたと思うと、ラケルは難産で死んでしまった。エレミヤ31:15~17
- ヤコブに残されたラケルの子、ヨセフをヤコブはこよなく愛したが、兄たちに妬まれ、結果的にエジプトに売られてしまった。しかし、神様はラケルの子、ヨセフをエジプトに先に遣わすことにより、ヤコブの一族は生きることが出来た。
- ラケルの生涯はヨセフという子を残すことによりその生涯全体を通して神様の摂理、ご計画の実現に関わっていたが、ラケルにはその神の計画の詳細を知る由もなかった。
- ラケルにできることはなんであったのだろうか。確かにラケルは神に祈り続けていた。そして神はラケルの嘆きを知らない日はなく、神はラケルを常に愛していた。
- ラケルは神の愛だけでは満足できなかったか。
- 私たちは神様の造られたジグソーパズルの一片のようなものか。全体が巧みに組み合わされてはじめてぞの絵が見えてくる。一片である私たちにとってはその役割を見出すことが困難であり続けるかもしれない。
- しかし、私たちは確かにイエス様を信じ、神の子どもとされている。ゆえに、私たちの人生のという一片は神様が造られるジグソーパズルに決して欠かすことのできない存在である。
- いつの日か、私たちは完成されたそのジグソーパズルの全体を知る日が来ることであろう。
- ラケルの生涯を信仰の模範とするならば私たちにできることはなんであろうか。神様は私たちを愛しておられること。神様は私たちの人生をご自身の御計画のために用いておられることを信じる事ではないだろうか。
- 神を愛する人々、すなわち、神の御計画に従って召された人々のためには、神がすべてのことを働かせて益としてくださることを、私たちは知っています。ローマ8章28節
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